.....の無い

だからと言って
社長に見初められて
完璧なOLをやっていた頃に
いいなと思った男は
ハードルが高すぎる
本気になるのはわかっていた
そして、自分がもと風俗嬢であるってことも
晒せるような純愛しかしたく無いと思っていた
でも、そんな相手いるはずも無いし
愛に体の関係が付随するのならば
一生、純愛は無理だとわかっていた

彼は月に2回くらい店にやってきた
ほとんど疑似恋愛好きの
風俗に来て浮気はしない君一筋タイプの
お客で、そのくせ、ミキの所にくる前に
必ず、他の店の女の子と遊んでくる
そして、黙っていればいいものを
それを必ず匂わせるようなことを言う

最近は仕事を始める前に
チーフに今日は何人指名いけるか?
なんて聞かれて、だいたいきそうな日が
わかるものだから、その人数に入れるほど
興味がなくなった

いや、興味が無いと思いたかった
どうせ、そんな奴だ
ミキ自信がこんな風俗の仕事をしているくせに
風俗に通うような男なんて
興味を持つわけが無いし
どちらかというと風俗の周りにいる男なんて
大嫌いだった
たとえ、相手が大学教授でもだ!


そう、自分に言い聞かせた