.....の無い

ミキは翔子を思い出すことはなかった
べつに翔子にならなくとも
男と気持ちのいいことができて
お金に困らず
美味しいものが食べられる
ストレスの全く無い生き方
結局、これが自分だ

そんなミキだが
知らないうちに翔子に重なるところも
もう、自分の性格になっていた

風俗で働きながらも
できるだけお金とはべつに
相手に寄り添う
世の中のすべての人は愛すべき人だ
その気持ちは全く無い.....

はずだったのに
やはりそんな風にしたほうが
人間関係がスムーズに行くことは
身にしみて知っていたので
どうしても自分では気がつかないうちに
相手に寄り添ってしまう