.....の無い

いつからだろう、彼が心に住み始めたのは
もう、記憶に無いほどに時間が経っている
彼が横で笑い
彼が横で不思議などぎまぎした表情で
しゃべり、そして戸惑うように
背中を向ける

人生なんて過酷なだけで
何ひとついいことなんか無い
そう、思って過ごした長年の日々を
まったく覆してしまった人だ。