その先

「でも、彼女と別れる決心が

つかなくてね

そんな時に、あなたがやってきたんだ

あの、風香との素晴らしい日々

感情のままに行動する風香の

どんなに魅力的だったことか」


私が話を促すこともないまま

彼は当時のことを全て話してくれた


「僕はこう見えても、若い頃は

その辺りを歩いていたら

誰もが振り返る、美青年でね