その先

私は、すぐに澄ちゃんの

お母さんの前に飛び出すと


「ごめんなさい

おばさんのせいじゃないの

澄ちゃんの方がすっごく頭がいいよ!

私帰るから」


そう言うと、二度とその家には行かなかった

夏休みが終わって、その中学生が帰る前に

私に入らなくなった教科書をくれたと

まぁちゃんが持ってきてくれた

私は、それを一生懸命読んで

学校の勉強は六年生になるまで

困ることはなかった