その先

その話を聞いた澄子ちゃんの母親が

うちの子の方が賢いとでも思ったのだろう

まぁちゃんの家に澄子ちゃんをしょっちゅう連れて来ては

勉強を見てもらっていた

1時間500円払っていて

開成の中学生はいいお小遣いになったようだ


その勉強中には母親は

大きな立派なお菓子の箱を

まぁちゃんの家に持って行って

待っている間、よく、そこの

おじさんやおばさんとお茶を飲んでいた


そんな時間であることを知らない私が

また、数学を教えてもらおうと

遊びに行くと


おじさんやおばさんは喜んで


「ともちゃん、よく来たね

今、澄子ちゃんが勉強を習っているから

一緒に聞いたらどうかね」