刷り込み

「いつも、翔がお世話になってます

珍しいのよ

うちの翔が彼女を紹介したいなんて

言い出すの

あ、初めてかもしれないわね

このまま、もしかして結婚とか?

それも楽しみだわ」


もう、その子は舞い上がってしまう

キナは病院が忙しいから抜けてきた

そう言って、すぐに帰った

しかし、その言葉だけで十分だ

貞丸はかかった!と確信する


それから、1ヶ月、食事に行ったり

映画に行ったりした後に


「実はニューヨークに小さな会社を

持つ予定なんだ

母さんも応援してくれて

お金を出してくれるから

ちょっと、二週間ほどニューヨークに

行くんだけど、寂しくない?

ちゃんと帰りを待っててね」