誘惑の花

ここに来た時には、京子が出す普通の食べ物

白いご飯に卵焼き、お味噌汁、そんなものが

すべて初めて食べるもののようで

何を食べていたかを聞くと

ポテトチップス、コーラ、クリームパン

そんな物ばかりだった

今ではバランスの取れた野菜がたくさん食事をしているし

おやつさえ、ほとんどが京子の手作りだった

そうすると見違えるように、のびのびとした体形になった

帰ってくると、嬉しそうに焼き芋を食べ、麦茶を飲む

京子がなんて話そうか、と戸惑っていると

 

「今日はね、学校でもそろそろ、お芋の収穫をしようって

先生が言ってたよ

私が植えたお芋、たくさん増えてるといいけど」

 

「そうね~きっと沢山よ!

このお芋はお隣のお祖父ちゃんが下さったんだけどね」

 

「わ~そうなんだ~、お隣のおじいちゃま

いつだって優しいもんね」

 

「残りで、サツマイモのパイを作ってあげたいの

今度の日曜にでも一緒に作りましょう」

 

「独りぼっちだもの、寂しいみたい

私が行くと、色々くれるのよ

お礼に頑張って作る!」

 

一緒に暮らし始めて4年くらいたったどろう

すっかり、優しい子に育った

さて、どうしたものか・・・・・