おばさんであること

二人で夕飯が済むと

美也はデザートに柿を向いた

大輔は親と喋らないなんてことはまずない

夕飯が終わった後、さっさと部屋に入ってしまう妹とは

全く違う

テスト期間の最中で早く部屋に戻らなければ

そう言う時ですら、親に気を使ってちょっと、喋ってから

部屋に向かう

今も美也が向いてくれた柿を美味しそうに食べながら

 

「今日さ、実験の時に岡田がさ~」

 

と楽しそうにしゃべっている

美也は今だ!と

 

「同じクラスとか同じ学年に、渋谷とかで

女の子をひっかけたりする子たちっていないの?

学年で、あなたの学校とはいえ不良みたいな子はいるでしょう?」

 

すると、大輔は驚いたように

 

「え~いるわけないじゃん!

もちろん、彼女がいるやつって結構いるけど

どの子も、ほら、私立S女とか、幼馴染とか

塾が一緒なんて子が多いから

渋谷とかで遊んでるやつはいないよ」

 

美也はその答えに、大輔は自分の学校が好きなあまり

汚いところは見ないように、人には喋らないようにしているのだろうか

学校には遊んでる子たちはいるのだ

それはPTAの間でも問題になっている