発達障害の母

病院に入院して家に父がいなくなったことは

母の中でそうとう嬉しいことのようだった

しかし、口では寂しい心配、不安、そんなことを言う

その弾んでる心はわかりすぎるほどわかるし

母の楽しみは父の入院している病院の場所だった

車で一時間くらい

私は免許を持っているから息子と母を連れて

父の車を運転して病院に行く

村の近くでは一番大きな町だ

スーパーもたくさんあるし

母はスーパーの二階で服を買うのが好きで

父の看病なんかそこそこに切り上げて

すぐに店に行きたがる