発達障害の母

祖父の家はその頃で言う分限者ってところで

その辺りの村では、羽振りがいいので有名だった

村ではたいがい、一階の藁ぶき屋根に部屋が四つの

そう、狭くもないが村では一般的な家屋に

祖父母と親二人、子供は4人くらい、そして

祖父母の子供が多かった家では

親の兄弟も一緒に住んでいるのが一般的だった

そんな中で祖父のところは

まず、山の中腹の一番上のほうに

祖父の父親と妻、妻と言っても祖父の継母になる人で

連れ子が三人いて、その頃では珍しい瓦屋根

それも真っ赤に塗った屋根で派手に暮らし、隠居と呼ばれている

祖父の兄は長男で、その隠居から少し下に

広い一軒家、蔵もそばにあり、離れもついている家で

そこで兄夫婦は子供三人と暮らしている