発達障害の母

母が亡くなるまで、母方の親戚に関しては

あまり話を聞いたことはなかった

母に弟がいることは知っていたが、付き合いはなかったし

祖母に関しては九州の小さな村に住んでいることは知っていたが

物心ついてから、大学に入るまでほとんど会うことはなかった

もちろん、幼稚園に入るときとか行事のたびに

何かと父方の祖母には可愛がられてが

母方の祖母に関しては電話で話す程度だった

それは自然なことで、うちではおかしいことでも何でもなかった

だいたい、東京と九州では遠いし

母は自分の家族の生活を優先し毎日を丁寧に送る人だったから

日々のことが忙しくて自分の実家のことには

無頓着なんだろうと思っていた

だいたい、僕たち兄姉の生活は稽古事や学習塾

なんかに追われて忙しかった

母は稽古ごとに行けば、毎日の生活の中に

その練習きっちりさせたし、勉強だって

塾に行きっぱなしとか、学校の宿題をやるだけということなど

許さない人だった