発達障害の母

三ちゃんは皆から大っぴらに馬鹿だと笑われていた

だからと言って三ちゃんのことを、誰もが好きだった

ネコですら馬鹿だと笑っていたが

それで、バカにしているわけではなかった

三ちゃんは本当に心がきれいだったからだ

昔の私が通っていた小学校には特別学級なんてなかった

まぁ、最低限の学習はできたし

皆の勉強を邪魔したりしない

でも、心がきれいすぎて、学校で飼っているウサギでも

ちょっと、具合が悪いと心配して授業に出るのを忘れるし

誰かが弁当を忘れたりすると、自分はお腹いっぱいだからと

弁当ごとあげたりする

誰もが三ちゃんがいくら馬鹿でも

一緒にいたいって思うような子だった

そんな中で唯一、バカとも言わなかったが

側に近寄ることもしなかった