小百合の幸せ

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お妾さんの子
幼稚園のころまで
父の地位のおかげで、大っぴらに
そんな風に言われたり、いじめられることはなかった
でも、綾子自身が何をしても
なんだか一人前じゃないような気がしてた

小学校に合格したときも
父の力のおかげだと母は言った
綾子はその時小さいながらも決心した
誰にも負けない!
学校での勉強も何もかも一番
友人関係でも完璧な人間になる
喋ることは一言も人間として間違ったことは言わない
どんな人間でも仲良くする

小学一年の時に『小公女』を読み
自分は完璧なセイラになろうと思った
そして、誰からも、教師からも尊敬されるような
学校生活を送ることになった
そんな気持ちで小百合とは接していたのだが

母と自分がなりたかったのは小百合だと思うようになった