小百合の幸せ

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もちろん、最初の事件の時
帰って来なかったのは章子が雅紀を好きで仕方なかったのだろう
しかし、その後の様子はちょっと、違う気がする

今、雅紀はその才能を買われて
みぃの元、夫と二人で新しく会社を立ち上げようとしている
章子はその雅紀の才能にいち早く気が付いていたようだ
そして、その見た目の美しさは
章子にとっては宝石を持っている気でいるのかもしれない

康太も同じ思いではある
雅紀はそばに置いておきたいような、魅力的な人間なのだ
小百合にはそこはわからない
小百合の価値観では、ただ、学歴が高いだけでは気が済まない
その育った家庭も大事で
小学校から私立でなければ、人間ではないレベルの
考えなのだが
康太や章子のほうが何となく人間として間違っていないのかもしれない
そんな風に考えているのが見え見えで笑ってしまう

「雅紀君はきっと、すごいことになるよ
今なんか章子に会うよりも仕事が気になって
しばらく会っていないんだろう?
そんな風に仕事にのめりこむことが出来るなんて
すごいことだよ
それに、そのスタッフや協力者に間違いはないからね
安心していていいんじゃないかな
僕も顧問弁護士を頼まれているから
近くで見守ることもできるしな」

「そ、そうなのね・・・すごいし、嬉しいわ」