小百合の幸せ

イメージ 1

「よかったじゃないか
僕もそう思うよ
雅紀君が特異な子であることなんか
君がすべて許すなんて
ものすごく、素敵なことだともうよ」

康太はうまく言ってみた
だいたい、章子と二人で小百合の意見や考えは
全部無視したのだ
でも、無視されたとは小百合はわかっていない
父である康太は章子が可愛いあまりに、全部許したのであろうし
章子はただ、好きだから仕方のないこと
そう思っている

章子が少し違うのは康太は知っている

章子は康太の生まれ、環境から考えたら
手の届かないほどのお嬢様だ
その教育環境は康太の数百倍恵まれているし
家庭も完璧な専業主婦の小百合
弁護士である自分
金銭的な不自由は一つもしていない
でも、章子はみぃに似ている