嫉妬

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「あ、はい!
会社の出発点がそう言う店だったということは
知っています
今の幹部はほとんどがその当時の仲間だそうですから
でも、実際にみぃさんがその仕事についていたわけではなく
最初に店に引き取られたのが中学の時で
そこで働いていた経営の天才、正二さんが
みぃさんの才能を見抜いて、その当時から自分の横に置いて
お金に関するあらゆることを叩きこんだらしいんです
だから、厳密に言うと、世間が考えるような
本人が体で稼いで・・・みたいなことではなかったかと」

「ふん、でも、今の新社長はみぃとその正二って男の子供だろう?
だいたい、みぃって名前からして浅はかな感じだよ
それを狙って、結婚したってことは
祐介さん、あんたも相当な上昇志向の持ち主だね
育ちの悪い人間はこれだから嫌なんだ」

祐介は何も言えなかった
もちろん、優美とのことは純粋な恋である
しかし、この老婦人には何を言ってもダメな気がした

「おばあ様!何を言われても私は彼と結婚したいの
上昇志向だなんて!それなら、みぃさんと結婚していたほうが
よほど、金銭的にも、そして、地位も上じゃない」