マニュアル

イメージ 1

章子はショックを受けているようだった
速水は笑いながら

「それがわかったのが中学の時だから
私のお母さん、おばさんになるかな
それまで、私を章子ちゃんみたいに育てていたのよ
でも、私はその頃、クラスの男の子だれとでも
付き合っちゃうような子に育っていて
母はショックだったと思うわ」

「え?付き合うって、最後まで行くって事?」

「そう、私自身はどうにもならないの
悪いことだと思っていても、抑制が効かなくてね
それで、みぃさんが引き取って
そんな私が一番のびのびと出来る仕事につけてくれたの」

「そんな仕事あるの?」

「うん、みぃさんの会社はIT関係でもあるんだけど
ネット風俗みたいなこともやっていてね
そこで、みぃさんプロデュースで顔は出さずに
ものすごく売れたの」

「あ、だから中卒?
ママったら速水さんは海外に留学してたんじゃないか
なんて言ってたけれど
全然違うのね」

「今の星人の父親とは
その頃であって、本当に愛する人を知ると
ものすごくつらかったわ
もちろん、彼は知っていたしね
私の仕事」

章子はただただ、驚いていたが
だんだんと話は分かってきたようだ

「雅紀君ももしかしたら、そうかもしれないって
速水さんは思っているのね」

さすが康太おじさんの子供だ!わかりが早い

「ええ、あの事件の前
雅紀君がなぜ、やすやすとあのグループの仲間に入ったのか
もちろん、悪いやつの手先にされて
本人には何の悪気もなかったって言うのは知ってるわ
だからこそ、不起訴処分になったんだけど」