恋をしたとき
美しい顔、写真からもわかるスタイルの良さ
これでは岡本のような男は放ってはおかないだろう
犯罪に使えるとしか思えない
私が感心していると
「ね~こんなに素敵なのに
頭が悪いのよ
信じられないでしょう?」
私は笑い出した
「そうね~もったいない
でも、仕方ないわね
芸能人にでもなればいいのに」
「ダメ、多分、セリフとか覚えられないよ
でも、あまりに頭が悪すぎて
あまり、高等な悪いことはできそうにないのよね
それでもママはだめって言うわよね」
「章子ちゃん、やっぱり好きなんだ
あんな目に合わされたのに」
「私楽しかったの
もちろん、あの後が悲惨だっただろうし
パパがいなければ、きっと、そうなったんだろうけれど
あの、三日間は素敵だったの」
それが正直なところだろう
速水もタケオと会ったばかりのころの楽しさは
今でも忘れられない
あの頃、母や父は速水の好きなようにさせてくれた
それは、今の幸せの始まりだった