暇な奴ら

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あのグループの中では苦笑されるしかない
新開だが、ここではスタッフに尊敬のまなざしで見られる
そのくらいは売れたのだ
自分でもうれしくなる
部屋に入ると、どんな男の企画部長が待っているかと
勝手に思っていたら

その部屋で待っていたのは速水とみぃだった
みぃは大喜びの顔で
握手を求めた
新開はそれよりも、速水に驚く
みぃは笑いながら

「あなたのことはね、彼女から聞いていたの
公募していたら彼女がきっと来るって
少し待つかもしれないけどねって!」

新開は速水のほうを見る

「整形しても、耳は忘れないわ!
あなたの作品は何十回も見たんですもの」

「え?じゃ、あのころから
本当の私を知っていたの?」

「車に乗せて、横から耳を見てすぐに気が付いたわ
後、声もね!
私に話していたころから、もう、あのグループには
うんざりしてたでしょう?
きっと、来るって思ってた!
だって、あなたの旦那さん、そういうこと気にしない人だし」

「うちの夫を知ってるんですか?」