姉のこと
今、結婚したばかりで幸せの絶好調にいるみぃは
兄の結婚はうれしいが
バツイチの理由を知っているので
ものすごく驚いた
「うん。なんか、だんだん年を取ってきて
普通って言われている家庭を持ってみたくなってね
それに、世の中にある、一代ではできないことってやつ
俺らがあらがって、くだらないって考えていたこと
それをやりたくなったんだ」
みぃは少し考える
「お姉ちゃんとお兄ちゃんは、苦労したんだね～
私にはまったく理解できないことだけど
あの頃、私がいない家で、苦労したんだよね
私なんか中卒で好きなことをしてきて
家の歴史とか『いい家』っていまだにわからないんだけど」
みぃはコスモポリタンだ。
息子のショウだって日本人の感覚はまったくない
「でも、うちの家って、あの、じいちゃんの実家は
代々、医者の家だったんでしょう？」
みぃは小学校に上がるまで
じいちゃんに育てられたから、それを大人になって聞いて
あのエロじじぃが....と絶句して大笑いしたものだ
