星のような
「なんだか、教育方針でもめてるみたいなのよね」
みぃはちょっと面白そうに言った
康太はその微妙なニュアンスがすぐにわかった
「速水の好きにしたらいいよ」
「うん。速水とお兄さんが学校とかの集団には入れたくないって
いっているんだけど、お姉さんはそれも心配って思ってるみたい
もちろん、タケオ君はどっちでもいいって思ってるみたいだけどね」
康太は姉のことを想った
そう、姉はそう言う人なんだ
あの家で唯一常識的な人だった
だから、自分は勉強させてもらえたのだが
姉の思いはわかるが
こうして、みぃと自分が並んでいると
教育で手に入れられるものなんか大したものではない気がする
みぃは小学校低学年で母に連れ去られ
まったく勉強なんかしないまま生きてきたはずだ
しかし、弁護士の自分よりも経済に関する法律には
みぃのほうがよっぽど詳しいのだ