速水の毎日

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その、気持ちはわかる気はした
今の速水がそうだ
健全な毎日を送っているのに
まるで違う自分と向き合っているような気がしている

「わかるかもしれない
もう一度、元に戻りたいわけじゃない
でも、今の場所に居場所があるわけでもないし
人が見たら、お金の苦労もなくお嬢様やっているのは
健全でうらやましいかもしれないけれど
私は何か厚い雲に覆われているような
そんな気持ちになるの」

タケオはそれだ!とでもいうように
指を刺した

「普通の女子大生でアナウンサー目指していたり
夢があったりって子たちは立派ないい子だと思うけれど
裏の世界を知っている自分にしたら
そんな風に頑張ってなったとしても
結婚もしないで仕事に燃えて
俺みたいな若い男を人知れず買ったりするんだよ
なんて思ったりしちゃうんだよな~
自分自身の中に夢も育たないし
漠然と考えていたサラリーマンもやる気ないし」