タケオという男

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「俺は生まれた時に親が施設に預けた子供だったから
中学出たら、この世界に入るしかなかったんだ
いや、もちろん、真面目にやっていけることだってできただろうけど
俺、この外見だろう
施設にいるときにもう、女たちのおもちゃだったんだよ
施設を出て、この世界を知ったときには愕然としたよ
施設の中と同じことをして、16にしては莫大なお金をもらえて
施設のおばさんたちよりも、数倍美しい女相手だったからね」

女の子でもそんな話はよく聞く
そんなにめずらしい話でもない
速水は次の展開を待った
このことが、どうしてタケオに連絡するってことに
繋がるのだろう?

「で、今の27歳までやって来たんだけど
二十歳のころに会ってずっと、俺を呼んでくれるのが
今の女なんだ
もちろん、夫も子供もいるし俺の世界とは全く違う世界の人
でも離れることはできない
まぁ、性癖のことを言うのもなんだけど
ハーミーなら聞いてくれるよな
彼女の言いなりなんだ俺!
そんな関係が続くうちに体の関係だけじゃなくても
何でも言うこと聞いちゃうんだよな」