そして恋人へ

みつほとの結婚生活は少しも楽しくなかった
いや、みつほの母親からしたら
みつほのほうが地獄だったというかもしれないが
殴っていた自分は辛すぎて、自分が怖くて
自分が嫌いだったし
今も自分のことは大嫌いなのだ
誰と喋っていても、仕事をしていても
そして、姉のミキにすべてを話しても
義理の兄にすべてをわかってもらえても
自分が怖いし、心から笑えない
それなのに、今、優未を前に楽しくて仕方がない
それでも、優未相手に楽しくなるなんてどうかしてる

「あ、まぁ、それはいいとして
何か困ってることがあるの?
法律的には君を守ることが一番なんだから
なにか、あるんだったら
ちゃんと言ってよ」