康太の深淵

やっぱりそうか!
康太は少し納得したが
父親にそれで困ってますとは言えなかった

「そうですか
いえ、ミツホはよくやってくれています」

そう言って別れた
康太は少し考えて
本屋に寄った
参考書があれば、すべてを決める母親がいれば
ちゃんと大学に合格できたのだ
そう思うと家事の指南書を数冊買った
そして、家計簿

それを見せるとミツホは大喜びで
むさぼるように読み始めた
そして、次の日から
朝ご飯は結婚して初めて
白いご飯に味噌汁、鮭、ノリ、生卵
マニュアル通りの朝食が並んだ