全く何もないまま

みぃはミキの妹だからという
そんな気持ちなんか忘れさせるくらい
才能に溢れていた
だから、正二の知っていることは
全て叩き込んだ

「これで、全てかな!
みぃに全てを譲るから
好きに使えよ!」

正二がそういうと
珍しくみぃが

「ねぇ、ちょっと、聞いてもいい?」

神妙に言い始めた
だいたい、みぃはいつだってふざけている
ふざけていても、頭に数字は入るし
面白い企画はドンドン出してくる

「ん?」

「全てくれるのってお姉ちゃんのため?」