街の灯り
それが自分たちである必要はないじゃない
ずっと、そう思っていたのだが
みぃや速水のようにそこに才能が有ったりする
いや、その世界でしか生きられない自分たち
速水がそこでのびのびと楽しく生きていることを思い
みぃがそこであっけらかんと、何が悪いのかと
言い切ってお金儲けをする
もう、ミキの考えとか生きていく指針だとかは
本当に小さなものでしかないと思うしかない
「彼、名前はなんて言うの?
甥がいるなんて早く知りたかったわ
日本には帰ってこないの?」
ミキの気持ちの変化は十分わかっているみぃは
「お姉ちゃんの気持ちは全部わかっているよ
そして、私と正二の子供なのに
まるで違うの!
名前は正しいと書いて一文字でショウ!
正二が付けてくれたの」
「ショウくん?」
「うん、もうすぐ帰ってくるよ
日本の大学に入る準備のためにね
速水とは何回か会ってる」