....の無い

「ちょっと、落ち着きいな!
どないしたん?
あんた正司さんに惚れてたん?」

風花はそこにしか頭は行かない構造に
なっているのだ

それを無視して

「正司さんは
他にマンションを持ってたはずなのよ
そこに住んでいた女の子を探したいの」

「そやったら、正司さんと一番仲よかった
アンババァに聞いてみれば?」

アンさんは正司の母だった人を知っている

「でも、あの人こそどこに行ったか....」

アンって女は正司が小学校に上がってすぐから
おもちゃにしていたような女で
碌でもない女なのだが
大人になった正司は何かと
面倒を見てやっていた

「うち知ってるで!
今は足立区にある老人ホームや」