.....の無い

「え?」

「うん、シャブ中の男に撃たれたって!」

店で働いている女の子の中には
シャブ中の子もいる
その子たちには大概、男が付いている
その男が店に暴れ込んで
女の子たちを助けようとした
正司を撃って逃げたそうだ

ミキは慌てた
正司の死は、もちろん悲しかったが
もう、自分とは違う世界だ
それよりもみぃのことだ

正司だからこそ、
全面的に信じて預けていたのだ

すぐに出かける用意をしながら

「ニュースになってなかったよね?」

「ミキ?あんたぼけたんちゃう?
誰も警察になんか届けへんわ
シャブ中の女の子、使おうてたんやし
正司さんはどっかにこっそり
埋められてるんやと思うよ」

ああ、そんな世界だった
ミキは唇を噛み締めた