......の無い

「みぃ」

「え?どうして?なんで?
あ、もしかして今回、あの人、少し余裕がありそうだったから
みぃに何かおいしいものでも食べさせて服でも買ってあげようって
そういうことじゃない?」

ミキの中ではそれが精一杯の母に対する想像だった

「ランドセルだけは持って来いって言ってたから
ずっと連れていくつもりなんじゃないか?
みぃにもここにいるよりもいい服買ってあげるし
子供部屋もあるし、ベッドも買ってあげるなんて言ってたからな」

ミキは立ち上がると駅に走った!
何を考えているの?
みぃのこと本当に考えているの?
本当に責任もってみぃを育てられるの?
男は?大丈夫なの?

駅にはもちろん二人の影もなかった

みぃがそれで幸せになるのならばいいのだ
でも、あの母親だ!
せめて一言、みぃに言いたかった
いやだったら逃げてきなさい
お姉ちゃんのところに帰ってきなさい
それだけでも言いたかったのに・・・・