風邪をこじらせて

中学の時の私は、あまりしゃべらないし、

友達も二人くらいしかいない、目立たない子供だった

その私を、クラスで一番派手で医者の娘で誰よりもかわいい

安住という女の子が嫌うことになる

安住が私を嫌いになったのか?

それはもっと、ずっと後に知ることになるのだが

6時間目の体育の時間

その日は担任が出張か何かでいなかった

体育が終わったら、各自着替えて

クラブ活動に行くなり帰るなりしていいと言われていた

私は体育の授業で使ったバレーボールを教師に頼まれて

道具の倉庫に持って行った

バレーボールの入れ物をゴロゴロと押して中に入ると

誰か男子が突き飛ばされて、入ったのを感じた

そしてそのまま、扉は閉じられ

鍵がかかる音がした

 

ビックリした私が扉に飛びついて開けようとする

すると、後ろから

 

「鍵かけられたよ!くっそ~

なんなんだ!」