発達障害の母

シャッターを開けると

通りはいつもの街並みになっていた


商店街の人たちが

拳銃を持ってた男は覚せい剤か何かで

おかしくなっていたらしいが

姿が見えなくなったから

この辺りの組みの事務所に

匿ったのだろうという話だった


私はホッとして

アパートに帰った

修二はまだ、ぐっすり眠っているはずだ

そう思ってドアを開けた


その途端目に入ってきたのは

銃に打たれてもがいている修二


その横にはよだれを垂らした汚れて

刺青だらけの男が上半身裸で

ヘラヘラ笑っていた

私を見てもなにやらわけがわからないように

なっていたし

手に拳銃は持っていたが、もう、

撃つ気はなさそうだった