発達障害の母

ボケた三ちゃんの母親は

断片的にあの頃、爺さんには手を焼いた!夫が考えた!

火が回ってどうしようもないと思った!

三ちゃんの子育てに疲れていた!

自分が手でしっかり押さえていた三ちゃんに

『福が鎖につながれたままだ!このままだと焼け死ぬ!』

そう三ちゃんにしか聞こえないように囁いた

そして背中を押したのだ

三ちゃんはそれを聞いて火の中に入って行った!

だから、たいそうな保険が下りて

あの頃はよかった!

みたいなことを口走るらしい

その話はすぐに噂になり、みんな、そういえばと

驚いているのだが

三ちゃんの父親はとっくに死んでいるし

千絵さんはボケているし

皆、そんなに深刻なことだとも思わず

茶飲み話に花を咲かせているのが実情らしい