発達障害の母
私は穴があったら
入りたいくらい真っ赤になる
小学校中学、そして、
高校は算数ができなくても
入れるような高校に行った雅ちゃんを
今の今まで心から軽蔑していたのだが
一瞬にして私の方が
ドット、底辺まで落とされた気がした
「ああ、ごめんなさい」
「いいけどな、別に
うちらんとこには子供ができんかったんや
それで、ばあちゃんにはいじめられるし
旦那は浮気するし」
「若いうちに離婚すればよかったのに」
マスターが気の毒そうに言う
「でもね、うちの旦那は
他の女にも上手いことしか言わないけど
うちにもそうなんや
『子供なんか、いらん
お前さえいればいい』
そう言われると
どんな女が乗り込んで来ても
どんなに外で遊ぼうと
許しちゃうんだよ
それに、旦那から今まで
離婚を切り出されたことはなかった
っていうことはどんな女より
うちが一番大事ってことやろ?」
うんうんと頷きながらはなしをきく