そんな高尚な場所から
今の母のところに来たのだから
かなりのストレスで、一日に一時間くらいは
毎日、田舎にある喫茶店にコーヒーを行く習慣ができた
母はコーヒーの匂いも嫌いだから
一時間、コーヒーを飲みに出るのは
唯一の私が自由になる時間だった
東京のカフェでお茶をするのに慣れていた私にとって
田舎のその喫茶店は、昭和そのものだった
それでも、私がここにいる頃はなかったのだから
この小さな村もずいぶん変わったものだ
この辺りは近くに有名な観光地があることで
車で通る人たちがたまに、この田舎の喫茶店に寄って行く