発達障害の母

それでも、これまで生きてきたのだから

その、生きるノウハウは十分持っている

たくましさは感心する

 

私がこの町に久しぶりに帰ってきて

ご近所の人や親せきの人間に

 

「母がいつもお世話になってありがとうございます」

 

そういったとき、顔には出さないようにしながらも

少し笑いを含んだような

ちょっと、そこに蔑みを感じた

そして、この田舎から東京に出て

あんたは有名企業の重役と結婚して

立派に裕福にやっていて自慢かもしれないが

ここに放っておいたあんたの母親はこれだよ!

そう言っているようでつらかった

もちろん、自慢なんかしているつもりはないし

向こうでの自分のことをこちらでは絶対話さない

そう思っていたが、帰ってきてみれば、もう遅かった