逃亡

「はい、私もそのほうがチェリーさんのためだと思いますが

まだ、子育てにもなれない様子

夜中の授乳も大変そうですから

しばらくはシェリーちゃんのために頑張ってもらって

少し落ち着いたら、食事の準備や掃除は

手伝ってもらおうと思っています」

 

完璧な答えだ

あまり深い話は聞きたくはなかったが

つい

 

「美佐子さん、もう籍は入っているのかい?

あまり無理しないでいいんだよ

だいたい、あの息子がどこでこんなできた女の人を

見つけてきたのかね~」

 

すると、美しい卵焼きを焼きながら

 

「私、彼の部下だったんです

籍は・・・お母様にご挨拶もしないで

入れてもらっています」

 

「ああ、別に私に報告なんかすることはないよ

お互いがそれで幸せなのが一番だからね」