おばさんであること

「それで、徹君はどうなったの?」

 

明美は初めて徹のことを思い出したかのように

 

「ああ、忘れてたわ

徹は女の子とHなことはしても

子供を作ることになるほどの度胸はなかったみたい

ま、私と夫の子供だから

バカだけ、あんまり道を外したことはできないのね

今のまま、ギリ、何とかバカをしなければ

大学まで行けるんだから

そこはわかっているみたい

それさえわかっていれば、私は徹に文句はないの

大学出る頃には何とかなっているでしょう

就職は私のパパのコネで何とかなるだろうしね

さすがに夫関係は無理だけど

パパの取引先だった中小企業なんか

今でも、パパの恩義は感じてくれているからね」