ただ、毎日を

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「まぁ、あなた、そんなこと知ってるの?」

真澄は真面目な主婦で、道徳はしっかり持っていて
男のそういう世界を知ることは
女として恥ずかしいことだと思っていた

「ああ、まだ、現役のころ
若いやつらが仕事中によく騒いでいたからね
実際に触れもしないのに、なんであんなに課金したりするのか
意味が解らなかったが、その映像手腕がすごいらしいし
そのアイドルの女の子が神がかって美しいらしかったからね

ははは、俺は全くそんな物には興味がない世代だから
課金なんかもちろんしたことないよ」

真澄は年取った夫の話を聞きながら
そのアイドルって女が、もしかして速水さん?
そう思ったが『神がかって美しい』なんて人ではないから
すぐに、疑いは頭から消した

「そんなことで大きくなったの?
今、タケオはそんな部署じゃないんでしょうね?」