発達障害の母

私が生まれてから一番幼い時の父の思い出は

冬、こたつに腰かけて裸足のあしを父の前でぶらぶらと

楽しい気持ちで待っている

仕事に行く前で忙しそうな父なのに

私に靴下を履かせてくれている

それが父の思い出だった

母は私が小さいころは女学校の洋裁科を出たからというので

近所の人の縫物を頼まれてやっていた

それこそ、私は普通科をすべて出て、大学も文学部だったのだが

子供が小さなころは子供の服や、自分のワンピースは自分で作っていた

子供たちは私立の有名幼稚園に入っていたのだが

金銭的には苦しくて、それでも安いスーパーの上あたりの

服を買うことは考えられなかったので、本を見ながら自分で作ったのだ