速水の悩み

「私のパパ、大学教授って言っても
文学を専門にしているから、恋愛に関して
机上で語るエキスパートなのよ
好きな人って同じステージの人から選びがちなんだって」

「そういうことか!
確かにお客に恋する奴がほとんどだけど
あ、さっきの木佐さんも一番大事にしている相手は
もう何年もお客として相手している10も年上のマダムなんだ
からしたら、意味わかんない」

父がその話を聞いたら、喜びそうなカップルだと思いながら

「だから、タケオが好きな子とうまくいきたいって思うのならば
自分が好きなステージに自分もいるしかないんだよ」


しばらく考えていたタケオは

「それって、モデルとかじゃなくて大学に行けってこと?」

「そう。そうしないと一生後悔するよ」

「そんなの一番に考えたさ
でも、頭が無理!この三年間勉強してないし
第一勉強しながら生活費稼いで、大学に行ける分も貯金するなんて
絶対に無理!」

「そこで私の出番!私がタケオに出資する」