嫉妬

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祐介は優美のラインを心待ちにするようになる
優美にしてみれば、初めて
ドキドキしながら送るラインだった
今までの彼氏とも、こんなにときめいたことはなかった
だから、いっちょに食事でもと言うまでに二か月はかかった
そして、祐介は待ってましたとばかり
承諾の返事を送った

二人がそんな風に、楽しく背徳のラインのやり取りをしている間
みぃはそれに薄々気が付き
ただただ、一人で嫉妬に狂っていた

みぃが結婚するときに決心していたこと
それは祐介に愛する人ができたら
みっともなくしがみついたりしないで
自分から離婚を切り出すこと
でも、これがそんなにつらいこととは思ってもみなかった

正二の時を思い出す
正二は姉のミキを愛しすぎるほど愛していた
それでもいいと縋った16歳の自分
誰を愛していたって、それが姉だって
いちょど抱いてくれればそれでいい
そんな風に一途に想い、姉に嫉妬することはなかった
それは姉が大好きだったし、姉が自分よりも
数段以上、優れていたからだ