理想の父

イメージ 1

章子はよりにもよって・・・
自分の子供時代から考えたら
よほど、恵まれた環境にいるのに・・・
小百合が章子に一生懸命なのはよく知っている
母親があんなに自分に一生懸命だったら
でも、康太には姉がいた
姉が帰って来てからは、康太のために一生懸命だった

だから、姉の期待に答えたいと頑張ったし
小百合との結婚も
姉の喜びそうな人なんじゃないかと思った

大学に入るのに何の苦労もない
小学校受験で頑張らせたからだ
いや、それは生まれた時から始まっていた
なんだか、危ういとは思っていたのだ
小百合はあの頃

『私もそうだったけれど
大学まであった、私の小学校は
本当にのびのびすごせて
楽しい学生生活を送れたの
章子にもぜひそうさせてあげたいから」

そう言って、かなりハードルの高い小学校受験をさせた
もちろん、康太もお金は用意できたが
そういう所につきもののコネのような物は
康太の親族には全くないものだった