恋をしたとき

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「小百合さん、意外に倹約家なのね」

「え?違うわよ!でも、お金を使ったら
それなりの成果をあげなくてはっていうのは
普通のことじゃない?
うちの家ってみんなそうなのよ
一見、裕福な家に見えるけれど
母はティッシュペーパーだって、
あ、ほらあれって二枚一組で出てくるでしょう
それを一枚づつ使いなさいって人だったから」

ちょっと、自慢気に話すところも小百合さんらしい

「小百合さんだって、それなりにかかったでしょう?
私も小学校は私立だったから六年間で数百万かかったんだけれど」

「速水さんは、よくは知らないけれど
高校のころから、その才能でみぃさんの会社の
礎を築いたんでしょう?
康太さんが話ていたわ
私だって東大卒の弁護士と結婚したんだから
立派な物でしょう」

なるほど、そう言う思考回路なのだ
私は小百合さんが好きなラプサンスーチョンを
丁寧に入れて
それが小百合さんならば、話のしようがある

「章子ちゃんだって、そのうち採算が取れるわ
まだまだ、わからないでしょう?
雅紀君のあの容姿はこれから途方もない武器になるかもよ」

そのいい方が一番小百合さんの心に響いたようで
頷きながら帰って行った