恋をしたとき

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「小百合さんのように?」

頷きながら私を見る
私にはよくわかる
私がそうだったから

母と父は長いこと一緒になることはできず
やっと一緒になり、私が生まれた時は
幸せの絶頂だったと母はよく話してくれた
章子と同じように高校に入るまで
母の言うとおりにしておけば、私も幸せになれると思っていた

でも、本当にそうだったのだろうか?
小百合さんだって
大学を出るまで間違いのない幸せな人生を約束されていた
小百合さんの両親は康太おじさんと一緒になることを
本当に心から賛成しただろうか?

もちろん、弁護士としては立派だし成功している
しかし、小百合さんよりも10以上年上のバツイチ
調べたかどうか知らないが
叔父は離婚した後、若い子としばらく同棲していた

「雅紀君のどこがダメなの?」