恋をしたとき
少しバツが悪そうに彼は入って来て
章子は本当にうれしそうに、そして自慢げに
「彼が雅紀君
ね、イケメンでしょう?」
「ホントね!
ママは大丈夫なの?」
すると、雅紀のほうが
「あ、それはダメ!全くダメなんだよね!
でもうちの親は章子ちゃんの関係の人に会うのならば
全然、OKしてくれるから
それで、ここに来たんだよ
すごいな~まっしろな大きなピアノ!」
星人のために買ったグランドピアノを珍しそうに
撫でながら、感心している
「これはグランドピアノって言うのよ
ここにもえっと、16の男の子がいるの
今はニューオーリンズに行ってるけどね」
「パチンコ屋さん?」
「アメリカ!」
「ん~外国だっけ?」
もう、速水は大笑いしてしまう
章子も楽しそうに
「ね~雅紀君、すごいでしょう?
パパもおば様みたいに大喜びして
面白がるのに、ママはわかってくれないの」
それはそうだろう
雅紀が彼だと思うと母親としては笑ってはいられない
「変な人たちとさえ付き合わなければ
彼は大丈夫なんだって
だから、雅紀君のパパやママ、家族みんな
私に側にいてほしいって!」
なるほど