恋をしたとき

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高い塾にやってくれたり
お兄さんがつきっきりで教えてくれたりしたらしいけど
さっぱりわからなかったんですって
今の高校に入るのがやっとだったって」

「そんな話をしてくれたの?」

章子のことが好きだったのだろうか?
章子の片思いだったのだろうか?

「うん。だって、あの部屋はテレビもなくて
何もすることがなかったし
雅紀君はね前に付き合った彼女たちよりも
私はまともだって言ってた
前の彼女の話は嫌だったけど
前のどんな女よりもいい子だし、お嬢さんだって!
私、幼稚園の時からあの学校に上がるって決められてたの
少し反発してたけど
それを聞いて、あの学校で本当に良かったって
思ったわ」

「どうして、あんなことしたんだろうね」

「うん。どうしてだろう?」

「お金が欲しかったのかしら?」

「う~んそうじゃないと思う
あの岡村って男は高校の先輩だから
仲間とかが皆、言うこと聞かないといけなかったんだと思う」

「写真、見る?」

章子はスマホを出すと彼の写真を出した