恋をしたとき

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「彼の名前は?」

「本庄雅紀、普通でしょ?!
ヤンキーっていうの?ああいう家ではないの
もちろん、片親とかでもなければ、お父さんの仕事も
区役所、職員だし、お母さんは専業主婦
家は東久留米だし
どこにもあんなことをするような要素はないの」

タケオがそうだった
でも、タケオは高校受験に失敗して
家出して男娼をしていた

「ただ、頭が悪かったんだって
学校の授業がほとんどわからないって
私にはよくわからないけれど
公立の小学校とか中学の授業は
そんなにわかりにくいのかしら?」

速水は自分は私立だったが
星人が公立だったから、すぐに頭を振った

「そんなことないわ。
教科書なんかもすごくわかりやすいわよ
多分、その、雅紀君は勉強に対して
才能がなかったのね」

「そう、でも、お父さんもお母さんも普通より
よくできたし、お兄ちゃんやお姉ちゃんは
すごくよくできたんですって
あ、だからと言って雅紀君に親がひどかったわけでもないのよ」