秋風

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ミキはもう、死んでしまったし
速水は、もしかしたら母は
みぃのことを誤解していたんじゃないかと思っていた

祖母や速水は性依存症かもしれないが
実はみぃは違う
たぶん、ショウが生まれた一回しか
男性と性交渉はしてないんじゃないかと思う
聞くわけにはいかないことだが、たぶん、間違っていない

「大木さんって、年齢は10くらいしか違わないでしょう?
そのくらいならば珍しくないし
付き合っちゃえばいいのに」

速水は性依存症のせいかもしれないが
自分からアタックすることに
何の躊躇もないのだが
みぃも同じようには見えるが
全く違うのだ
そういう所はミキの方に良く似ているのかもしれない

「何言ってるのよ、息子よ息子」

速水はその言葉の中に、なんとなく嘘を感じた
ミキがいなくなった今、速水はみぃには
どんなことがあっても幸せになってほしかった
自分が高校に入ったばかりで
性依存症で苦しんだとき、それを全て受け入れて
仕事にしてくれた